いわゆる”いい姿勢”は正直しんどい!
オレンジ整体院の佐藤です。
今日は昔から言われているいわゆる”いい姿勢”はなぜ良くないのかを話したいと思います。
「背中を伸ばせ!」
「胸を張れ!」 ← 今回はこれ!
「腰を反らせ!」
これらをひとつずつ説明します。
「胸を張る」(またまたまっすぐな背骨)
「堂々と胸を張れ! 」
親族が集まって写真を撮るときなど良く肩をつかまれ胸をむりやり張らされました。
これがすごい嫌だったのを憶えてます。
でもそんな風にしてたのは写真を撮るときだけで、撮り終えるとしんどくてすぐにやめてしまいました。
胸を張った姿勢は堂々としてて、自信も現れ、とても頼もしく見えますよね。
しかし見た目にはいいのかもしれませんが、体的には好ましくない状態です。
そもそも「胸を張る」というのはどんな体の動きなのかを見てみましょう。
胸を張る=胸を広げる+肋骨を持ち上げる
なのですが、そのためにまず背中側を縮ませる必要があります。
つまり肩甲骨同士を引き寄せる。
このフレーズは聞いたことありますよね?
ですが、これが体を強張らせる原因のひとつです。
まず肩甲骨同士を引き寄せるためにに肩甲骨の内側の筋肉に力が入り、収縮します。
主に大菱形筋(だいりょうけいきん)や小菱形筋(しょうりょうけいきん)と言われる肩甲骨の内側に付いてる筋肉や僧帽筋が緊張します。
長時間同じ筋肉に力を入れ続けるとどうなるでしょう?
当然ながらパンパンの筋肉痛になりいわゆるコリになります。
もうこれだけでも体に悪い。
こうして肩甲骨の動きが制限され、体全体の動きを悪くします。
整体的には肩甲骨が動かなくなると肩や胸や腕の筋肉の負担が増えます。
また連動している骨盤の両脇(腸骨)が動かなくなり、股関節や腰に負担をかけることになります。
本来の体の動きを失うので、余計な力を入れてがんばる体がそのうち悲鳴をあげます。
胸を張ると他にも弊害があります。
それは前回の背骨の自然なカーブの話と同じなのですが、胸を張ると背中の上の方がまっすぐになってしまいます。
これは背中や首の負担を分散できずに体のストレスがどこかに集中する原因になりますね。
この「胸を張る」というのは実は呼吸にも影響します。
呼吸が浅くなります。
浅くなると言っても吸うことが出来ても吐けない状態。
いつまでたっても肺の中の古い空気を吐き出せないので酸素を得るために必然的に呼吸もはやくなりがちです。
そうなると交感神経優位(こうかんしんけいゆうい)と言って、興奮状態になります。
この興奮状態は内臓がうまく働けない、よく寝られない、リラックス出来ないと言ったことにつながります。
次回はなぜ「腰を反らす」といけないかをお話いたします。
以上